2016/2/8 10:27:49

コーギーの断尾について知ろう

    1.コーギーの断尾について

    コーギーに尻尾がないのはなぜ?

    コーギー

     コーギーに尻尾がないことは、有名であるかと思います。しかし、その尻尾のないお尻はほとんど断尾によって作られていることをご存知でしょうか。
     コーギーが断尾されている理由については諸説ありますが、もっとも広がっているのは、牧羊犬の仕事を行うにあたって、走る際に邪魔にならないようであったり、家畜に踏まれたりするような事故を防止するためであったりと、牧羊犬としての仕事により適するように始まったものと言われています。また、その容姿がスタンダードな姿として「ウェルシュコーギーペンブローク」として認定されることにより、ブリーダー間などでも断尾を行うことが当たり前のような風潮となりました。
     他にも、1800年代のイギリスにおいて、尻尾のある牧羊犬が課税対象となっていたことが関与しているという説があるようです。

    尻尾のあるコーギーはいないの?

     結論から言うと、尻尾のあるコーギーは増えてきています。
     コーギーが持つ本来の尻尾は、キツネの尾のようにふさふさとしたものです。「その尻尾がある方が可愛い」という理由で残される方ももちろんいらっしゃいます。
     しかしながら、現在断尾されない理由としてもっとも多いのは、動物愛護の観点からでしょう。断尾には少なからずわんちゃんに苦痛が伴います。中にはそのショックがトラウマになったり、酷い時には死に至るケースもあります。また、断尾には主に2種類の方法がありますが、その1つとなる外科的方法で行おうとした際に、獣医さんの方から拒否されるといったこともあり、結果的に断尾できないケースもあるようです。

    断尾禁止でコーギーが絶滅危惧!?注目される「ナチュラル・ボブ」

      日本では特に断尾は禁止されておらず、任意で行うものとなっております。しかし、欧州各国などいくつかの国では断尾禁止令が実施されていることをご存知でしょうか。
     イギリスではその余波を受け、重大な事件が起こりました。なんと、2013年に純血のウェルシュコーギーペンブロークが登録された数が241頭となり、絶滅危惧が懸念されたことがあるのです。これは、断尾禁止令によってコーギーの容姿が変わってしまい、需要の減少を懸念したブリーダーが繁殖をやめてしまったことが要因であると言われています。
     そこで注目されているのが、生まれつき尻尾のない「ナチュラル・ボブ」です。禁止となっている「断尾」を行わなくても馴染みの容姿である「ナチュラル・ボブ」の研究が進められており、多くの関心が集まっています。

    2.断尾について

    断尾ってどうやるの?

    手術道具

     断尾は、大きく分けて2つの方法があります。
     1つ目は「結紮法(さっけつほう)」と呼ばれる方法で、尻尾をゴムバンドできつく締め付けることにより、血流を遮断し、結び目以降の組織を壊死させることによって自然に尻尾を脱落させる方法です。主にブリーダー間で行われる方法で、なお、尻尾はおよそ3日で脱落しますが、軟骨の部分に上手く巻きつける必要があり、素人が行うと感染症の危険なども懸念される方法です。
     2つ目は外科的な手法を用いる、「切断法」です。メスやはさみで尻尾を切り落とす方法で、獣医さんに依頼すると、主にこの方法で断尾することになります。

    断尾ってどうして反対されているの?

     断尾は、「動物愛護の観点」によって反対、あるいは禁止されている場合があります。それでは、なぜ、動物愛護の観点から禁止されているのでしょうか。
     その主な理由は、断尾に伴う苦痛が関係しています。これまで生後間もない頃は知覚が発達していないことから、痛みに鈍感であるという認識が広まっていました。ところが、リアクション自体を起こさないことはあっても、苦痛自体は確かに感じている、といった認識が新たに広まりはじめ、波紋を呼んでいます。なお、断尾を行う場合は生後間もない子犬であることが多いため、麻酔が使えず、もし後者の認識どおり苦痛を感じているのなら、その子犬はとてつもない苦痛を感じていることになります。
     また、その他にも犬同士のコミュニケーションに問題が発生する懸念も挙げられています。犬同士でコミュニケーションを取る際、尻尾を使ってコミュニケーションを行う場合がありますが、断尾を行った子はその手段が使えません。また、断尾した際のショックがトラウマとなり、他の動物に対する警戒心が強くなってしまう子もいるようです。その結果、他の犬になじみにくい、といった状況が発生してしまう可能性があります。

    3.断尾をするもしないもあなた自身

    断尾してもしなくても、コーギーです

    コーギー

     ウェルシュコーギーペンブロークの尾については、短く、自然なものが望ましいとされている風習があります。しかし、断尾が任意となった現在、断尾してもしなくても、「ウェルシュコーギーペンブローク」であることに変わりはありません。
     もし、断尾せず尻尾があるコーギーを望まれる場合は、事前にその旨を購入元、あるいは譲渡元に相談しましょう。もちろん、尻尾のないハート型のお尻もとても魅力的です。
     ぜひ、コーギーの断尾について知った上で、改めて断尾可否を検討していただければと思います。