2017/7/21 17:11:28

【元ペットショップ店員が語る】子犬を飼うために準備すべきグッズとは


    最近のペットショップってグッズのラインナップの多さにビックリしますよね。フードだけ見ても、子犬用、成犬用、シニア用、犬種別といった豊富なラインナップが揃っています。このように各シーンに合わせたフードやグッズの使い分けにより、ワンちゃんにとって便利で快適な生活を過ごせるようになり、長生きする子が多くなってきたと言われています。

    しかし、あまりに選択肢が多すぎて、初めてワンちゃんを迎える方にとっては、最初に何が必要なのか、どれを選ぶのが正解なのか、分からない方が多いのではないでしょうか。今回、元ペットショップ店員さんに、子犬を飼うにあたって必要なグッズと、その選び方をお伺いしてきましたので、ご紹介していきます。


    1.ケージ・サークルの選び方

    ケージやサークルはワンちゃんを閉じ込める部屋だと勘違いされている方が多いのですが、実はワンちゃんにとっては“落ち着ける自分のお部屋”になるのです。私たちにも個人の部屋があるのと一緒の感覚ですね。

    特にお迎えした当日はワンちゃんも初めての環境で緊張しています。落ち着ける場所がないと、ご飯を食べなかったり、トイレをしなかったりと健康面にも良くありません。またケージを用意することで以下の場面でも役に立ちます。

     ・留守番時のイタズラ防止や危険物の誤飲を防げる
     ・子犬の時期のトイレのしつけに役に立つ
     ・子犬の時期の遊び過ぎを防げる
     ・狭い空間に慣れさせることができる

    子犬の場合、遊び過ぎてしまうと体調を崩しやすくなりますので、“一度落ち着いて休める場所”としてケージが役に立ちます。また、ケージに慣れておくと、将来入院した時やペットホテルなどで狭い空間で長時間過ごす場合に、慣れていない子より“ストレスを感じにくく”なりますよ。

    サイズも自由自在で対応力のあるサークル

    “ケージとサークルの違い”はご存知でしょうか。両方ともワンちゃんのお部屋になる点は共通していますが、造りや機能が若干異なります。

    ワンちゃんの成長に合わせてパーツを変えたり、“簡単にサイズを変えたり”できるものを一般的に“サークル”と呼びます。子犬は成長してすぐ大きくなるため、身体の大きさが合わなくなると、ケージの場合は買い替えしないといけません。その点、サークルはパーツを付け替えたり、付け足したりすることでサイズを変更することができ、長く使うことができます。

    屋根付きで安全性の高いケージ

    運動神経が高い子は、柵を登ったり、ジャンプをして柵を飛び越えてしまう場合があります。そんな子には“屋根付きのケージ”がオススメです。

    ケージの柵を飛び越えてお家の中をイタズラすることを防げますし、飛び越えてから“落下時の骨折やケガから守る”ことができ、安全性が高まります。また屋根が付いていることにより、衝撃や地震の際に外部からの落下物からワンちゃんを守れます。ただしケージは調整ができないワンサイズのものが多く、成長した時に買い替えを検討する必要があります。

    トイレと住居スペースが分かれているものも

    トイレと寝るスペースが仕切りで分かれているケージもあります。スペースが分かれることで排泄をした時に汚れにくくなりますし、“トイレの場所を覚えやすく”なり、トイレトレーニングがしやすくなります。

    さらにおトイレ掃除の時に、ワンちゃんがイタズラできないよう仕切れるので掃除がしやすくなります。もちろんサークルの場合でも、仕切り用のパーツを付け替えることでスペースを仕切ることができますよ。

    2.ベッドの選び方

    ケージの中でワンちゃんが安心して寝るための寝床、つまり“ベッド”が必要になります。ケージのサイズ、ワンちゃんのサイズ、ベッドの素材、ベッドの形など、“その子に合うものを探す必要がある”ので、実はベッド選びって意外と難しいですよ。

    子犬のうちは、安心して寝られるようにベッドの四方の縁が少し盛り上がって囲まれているベッドがオススメです。全てが覆われているわけではないので、ワンちゃんの様子も見ることができるので飼い主さんも安心ですね。

    また楕円形のものやスクエア型が多く、縁が盛り上がっていることによって顎を縁に乗せて枕のようにできるため、よりくつろげること間違いなしです。

    ベッドの大きさの目安は、“足を伸ばして寝られるくらい”が丁度いいですね。丸まって寝るタイプの子には、万が一大きくてもブランケットなどで隙間を埋めてあげればいいと思います。また素材はオーガニックコットンで作られている物や、毛が付いてもお手入れが楽なサテン生地など様々です。子犬のうちはトイレトレーニングなどで汚れてしまうことが多いので“洗濯できる物”かチェックしておくといいですよ。

    ドーム型ベッド

    入口以外全てが覆われているので、他のものより“保温性”が高く寒がりの子に適しています。また狭い所を好む子にもオススメです。ただ潰して使ってしまう子も多いようです。

    クッション型ベッド

    フカフカしていて柔らかいものが多く、体にフィットしやすいです。また四方の縁がないので解放的で暑がりの子に向いています。断熱性、通気性、冷感素材で作られているベッドがあるので季節ごとに使い分けてあげると快適に過ごせると思います。

    3.トイレの選び方

    トイレにも選び方はあります。トイレのサイズは、“ケージの中に設置できる”サイズのもので、ワンちゃんがトイレの時にくるくると“姿勢を変えてもはみ出さない大きさ”の物を準備する必要があります。

    小型犬の場合、大きさはレギュラータイプが一般的ですが、トイレトレーニングによってはわざと大きいサイズを使う方もいらっしゃいますよ。またシートを噛んだりイタズラされたりしないようトイレトレーは“網状のメッシュ付き”がおススメです。

    トイレシートはトイレトレーの大きさに合わせて使いますが、中には大きいトレーにレギュラーサイズのシートを2枚並べて使う方もいます。おしっこをした時に汚れた片面だけ取り換えることでコストも経済的で、臭いの軽減にもなります。

    また、シートによって“薄型~厚型”まで厚さが異なり、薄型の場合、こまめに取り替えるので普段から臭いも少なく、きれい好きな子にオススメです。逆にお留守番の時間が長く、おしっこの回数、量が多い子は吸収力のある厚型にすると足が汚れにくくなるのでオススメです。飼い主さんのライフスタイルやワンちゃんのおトイレ事情に合わせてトイレシートを選んであげてくださいね。

    4.消臭スプレーは必要?

    一見、必要がなさそうな“消臭スプレー”ですが、使う機会は意外と多いです。子犬を迎えるとまずトイレトレーニングをしなければいけません。ワンちゃんがもしトイレではない所におしっこをしてしまった時、ただ拭くだけだと“臭いが残ってしまい、再び同じ場所におしっこをしてしまう”場合があります。そこで消臭スプレーを使用し、きちんと臭いを取ることでトイレの場所が覚えやすくなります。

    また、ケージの中やお部屋の消臭としても使えるのでとっても便利です。“ワンちゃんが舐めても大丈夫”な消臭スプレーかどうか、必ず確認するようにしましょう。

    5.給水器(水飲み器)の選び方

    いつでも好きな時に水を飲めるよう、“ワンちゃん用の水飲み器”を準備しましょう。お皿タイプだと、水を溢してしまったり、ホコリが入ってしまうことあるので、“ケージに取りつけができるもの”がオススメです。

    最近では、ケージ取りつけタイプでも飲み口がお皿のタイプになっているものや、“浄水機能”が付いているもの、“目盛り”が付いていてどのくらいお水を飲んだか健康管理ができるものなど便利な水飲み器も販売されていますよ。

    注意するとすれば、元々お皿タイプでお水を飲んでいた子は“給水器で飲めない場合”もあります。あらかじめペットショップの店員さんやブリーダーさんに確認してから水飲み器を選びましょう。

    6.ご飯用のお皿の選び方

    お皿ならなんでもいいと思う方も多いのですが、“意外と選ぶ必要がある”ものなんです。

    例えば、子犬の時は身体が小さいので、大きくて深いお皿だと食べづらくて、ワンちゃんが“ご飯に対する興味”が無くなり食べるのをやめてしまうことがあります。

    子犬の時期は、食事が一番大事なので、いかにお皿を使って美味しく見せ、食べやすくしてあげるかが重要です。“お皿によって食い付きが変わる”とも言われています。

    陶器でできているお皿はズレにくく、ひっくり返す心配がありません。また、煮沸消毒や塩素消毒もできるので、衛生的に使うことができます。プラスチックのお皿だと、軽くて使いやすい反面、ズレやすく、噛んだりして傷がついてしまって溝ができ、汚れが溜まりやすくなるなど衛生面的にあまりオススメしません。またケージに取り付けられて高さ調節出来る物もあります。“ワンちゃんの大きさ、高さ”に合わせてご飯のお皿を準備しましょう。

    7.ご飯(ペットフード)の選び方

    子犬に最も重要なものの一つが食事です。“食べたことがないフード”を急にあげてしまうと、お腹を壊してしまう子、食べようともしない子がいるため、ご飯は食べ慣れているフードが良いですね。

    万が一、食べ慣れているフードが分からない場合は、ワンちゃんに必要な栄養素が全て含まれて作られている“総合栄養食”と表示してあるフードを準備してください。

    ご飯は“体重、月齢”によって目安が決まっています。あくまで目安になりますので、その子の体重の増え具合、食い付きに合わせて必要な量をきちんと調節してあげましょう。

    8.おもちゃは必要?

    おもちゃで一緒に遊んであげることで飼い主さんとワンちゃんとのコミュニケーションを取ったり、ストレス発散したり、お留守番、しつけにも役立ちます。特に子犬の“歯の生え変わり時”には歯がむずがゆくなり、家具など固いものをかじろうとしますので、“代わりにおもちゃをかじらせる”など、むず痒さを解消させることも大切です。

    また一人で留守番の退屈しのぎにもなります。ただし、留守中におもちゃで遊ばせる際は誤飲などに気を付けて遊ばせましょう。

    おもちゃには音が鳴る、転がるボール、引っ張りっこができるロープなど種類が様々です。頭を使わないとオヤツを取れない仕組みになっている知育トイなどもあります。おもちゃにも小型犬用、大型犬用が販売されていますので、その子に合わせた大きさのおもちゃを準備しましょう。

    9.首輪orハーネス・リードの選び方

    お散歩、お出かけの際に必要な“首輪”“ハーネス”“リード”を準備しましょう。首輪は散歩中に引っ張るワンちゃんのしつけに役に立ちますが、月齢の浅い子犬は気管が細く、首に負担がかかりやすいためあまりオススメしません。子犬の時は首への負担が少ない、“胴に付けるハーネス”がオススメです。

    また、ワクチン接種が終わっていないためにお散歩へ行けなくても、お家の中で“首輪やハーネスを付ける練習”をしておくと、いざお散歩行く際に首輪やハーネスを嫌がらなくなりますよ。

    10.ペットキャリーの選び方

    買い物や旅行などで、長時間の移動が必要な場合、ワンちゃんと一緒に出かけるために“キャリー”が必要になります。キャリーには大きく分けて2種類あります。

    ハードキャリー

    “クレート”とも呼ばれ、とても丈夫で安定感があり、“大きな揺れの多い車や電車移動”に向いています。

    車の際にはシートベルトに固定できるものもあり、自身が運転で手が離せない状態になっても安心です。設置するとそのままケージとして使用できるので、“災害避難時”にも向いています。

    欠点は中型犬、大型犬向きでキャリー自体が非常に重く、手で持っての移動は少し負担になるかもしれません。

    ソフトキャリー

    布製など柔らかい素材でできているためバッグ自体が軽く、“持ち運びしやすい”です。デザインも豊富でちょっとしたおでかけにも適しています。

    サイズが大きすぎるとバッグの中でワンちゃんがコロコロ動いてしまい危険なので、必ずワンちゃんの身体のサイズに合うものを選びましょう。

    また、電車移動の際はバッグからワンちゃんの頭が出ないよう、“バッグの口がチャックで閉まるタイプ”を選ぶ必要があります。その場合は、メッシュが付いていてきちんと“通気性が良い物”を選ぶといいですね。

    11.洋服って必要?

    毛があるんだから洋服なんて着せなくてもいいでしょ?と思うかもしれませんが、実は洋服ってただファッションで着せているだけではないんです。

    洋服を着せることによって、“外出の時に直射日光、紫外線から皮膚・被毛を守る”ことができますし、“寒さ対策、抜け毛の飛散防止”としても役に立ちます。夏の暑い時期には、冷感素材でひんやりする洋服もありますので季節によって使い分けると良いと思います。

    ただしお家に迎えてすぐに洋服を着せようとすると、当然嫌がります。嫌がっているのに無理に着せてはいけません。無理に着せてしまうとワンちゃんにとってストレスになってしまいます。もし洋服を着せるのであれば、子犬の頃から少しずつ慣れさせていきましょう。

    また洋服はずっと着せっぱなしではいけません。こまめに“洋服を脱がしてお手入れ”してあげないと、“毛玉になってしまう”ことがありますので気を付けましょう。

    12.ボディケア用品の選び方

    目のケアには、“目の周りにも使える専用のスプレー”またはシートを用意し、軽く拭いて“目ヤニ”“涙焼け”を綺麗にしてあげましょう。拭いた後は、乾いたティッシュなどで軽く拭きとってあげるといいでしょう。

    人間に比べると虫歯になりにくいですが、実は犬も虫歯になると言われています。主に口周りや食後の歯を口の中に使える専用のシートで軽く拭くことで“歯垢をつきにくくする”ことができます。犬用の歯ブラシもありますのでデンタルケアをしてあげるといいでしょう。


    耳のケアには、耳の外側が汚れていたら軽くシートで拭いてあげるくらいで大丈夫です。耳の中まで掃除する方もいますが、ご自宅だとちょっと難易度が高いかもしれません。トリミングサロンや動物病院でお願いするのがいいと思います。

    13.シャンプー&リンスの注意点

    皮膚、被毛を綺麗に保つため、定期的にシャンプーをしましょう。人間用のシャンプーは皮膚への刺激や香りが強いので使用せず、“犬用のシャンプー”を用意しましょう。トリミングサロンに連れて行く方も、部分的に汚れた所を洗う際に使えるので持っておくと便利ですよ。

    ワンちゃんがシャンプーやシャワーを嫌がりそうなら、最初は“洗い流さない泡状のシャンプー”を用意してみてください。ホットタオルで拭き取るだけなので、とても簡単で初めての方にオススメです。ただし、泡状のシャンプーだけだと、汚れを完全に落としきるのは難しいので、定期的にはしっかり洗い流すシャンプーをするか、サロンにお願いして綺麗にするようにしましょう。

    14.爪切りについて

    ワンちゃんの爪を伸びたままにしておくと、爪が内側の肉球の方へと巻き込んできてしまい肉球に刺さってしまったり、長い爪が引っかかって根本から折れてしまったりすることがあります。

    爪の中に血管や神経が通っており、爪切りの時に出血することが多いので、爪切りが難しいと感じる方は多いです。しかし“爪切り嫌い”にさせないためにも、爪切りは“子犬のうちから少しずつ”覚えさせ慣れさせておきましょう。爪切りが怖い方は定期的に動物病院またはサロンで爪を切ってもらいましょう。

    15.ブラシの選び方

    “ブラッシング”をすることでワンちゃんの皮膚、被毛、血行を良くする効果だけでなく、ブラッシングをしながらワンちゃんとコミュニケーションを図ることができます。

    犬種にもよりますが、毛が長い子をブラッシングしないでそのままにしてしまうと、毛玉ができてしまって、“皮膚が引っ張られた状態”になってしまいます。ワンちゃんも痛がってストレスを感じますし、皮膚にも良くありません。数日おき、もしくは犬種によっては毎日のこまめなブラッシングをしてあげてください。

    ブラッシングする際は“ブラッシングスプレー”を使うと、毛玉、もつれが取れやすくなり、より櫛通りが良くなります。保湿成分が入っているものが多いため、毛玉の原因の1つでもある静電気が防止され毛艶もより良くなります。ブラッシングを嫌がる子もいるので“正しいブラッシングの仕方”を勉強しておきましょう。

    スリッカーブラシ

    ブラシの中でおそらく最も使用者が多く、ブラシの先が固い針金のようになっており、“毛のもつれ、毛玉をほぐす”のに適しています。針先を触ってみるとけっこう痛く、力強くしてしまうと“皮膚を傷つけてしまう”ので、気を付けなければいけません

    ピンブラシ

    スリッカーブラシと似ていますが、針先にピンが付いていて、皮膚を痛めずにブラッシングができます。主に“長毛”の子に使われるブラシで安全に抜け毛やホコリを取ります。ブラッシングに慣れていない“初心者の方にもオススメ”です。

    コーム

    人間のクシとほぼ同様で非常に長持ちするのが特徴です。金属製のものが多く、“短毛・長毛”どちらにも使いやすく、隙間の細い部分と広い部分があり、使い分けができるようになっています。ブラシよりも繊細にもつれをほぐしてあげられますよ。

    ラバーブラシ

    主に抜け毛、ホコリを取ります。柔らかいゴム製で出来ていて“長毛”の子に使用すると“毛が引っ張られて”しまい“必要な毛”まで抜けてしまいます。マッサージ効果があるとも言われていますが、長時間の使用は逆に皮膚病を引き起こす可能性もあるので、用法を守って使用しましょう。

    さいごに

    こうして見てみると子犬を飼うために必要なものって、とても多いですよね。ワンちゃんも人間たち同様、より良い生活を送るためには、ワンちゃんの性格、年齢、体調に合わせ、きちんとグッズを選んであげる必要があります。

    しかしいきなり最初から1つ1つじっくり検討して選んでいると膨大な時間がかかってしまいますので、とりあえず無難なものを購入して、後から徐々に選びなおしていくといいかもしれません。

    ペットショップによっては、スターターセットという飼育に必要なグッズ一式が揃っているとても便利なセットが販売されています。とりあえず一式揃えたい方や、買い忘れがご心配の方にはオススメですよ。